デッドラインヒーローズRPG特集「ヒーローへの道!」特集9.DLHリプレイ&シナリオ『ギャラクティカパワー』特集。著者いざーくさんインタビュー

デッドラインヒーローズ特集

特集9.DLHリプレイ&シナリオ『ギャラクティカパワー』特集。著者いざーくさんインタビュー

シナリオ部分をユーザーコンテンツとして公開されたり、オンセでのリプレイ収録の様子を丁寧に描写されたりと、デッドラインヒーローズRPGの楽しさや、リプレイ制作のノウハウ感じられる素敵な本でした。

今回、DLHリプレイ&シナリオ『ギャラクティカパワー』を紹介できればと、著者のいざーくさんにインタビューさせていただきました。
ぜひご覧ください。

著者いざーくさんインタビュー

ー今回は、CrackerJackFreaksのいざーくさんにゲストに来ていただきました。
CrackerJackFreaksさんの新刊、デッドラインヒーローズのリプレイ&シナリオ『ギャラクティカパワー』について、今回はいろいろお話聞いていければと思います。

ーまずは自己紹介とサークルの紹介お願いします。

殆どの方ははじめまして。
通称"タイムラインで目立たない人"イザークと申します。
以前はシノビガミのサークルで友人たちと活動しておりましたが、みんな多忙になってしまったので、今回の冬コミから一人サークルを立ち上げて活動をはじめました。

ー一人サークル1作目としてデッドラインヒーローズ選ばれたんですね。
大好きなシステムなので嬉しいです。

『ギャラクティカパワー』について

ー『ギャラクティカパワー』私も拝見させていただきました。
デッドラインヒーローズ実際に遊びたくなる素敵なリプレイでした。
『ギャラクティカパワー』の紹介もしていただいていいですか。

今回頒布しました『ギャラクティカパワー』はデッドラインヒーローズのリプレイとそのシナリオを纏めた一冊になっています。
遥か彼方から去来したと言われる強大なパワーを秘めたアーティファクト「ギャラクティカパワー」を巡って、三人のヒーローがヴィランと戦うスタンダードなシナリオを目指しました。
ただせっかくならとヒーローの立ち位置なども普通のシナリオよりも縛りを入れて他のシナリオと差をつけようと思いまして。
事件があってヒーローを引退してしまったPC①、お金を稼ぐためにヒーローをしているPC②、人知れずヴィランと戦っているPC③というハンドアウトにしてみました。

ー3人とも素敵なキャラでしたよね。
普通のシナリオよりも縛りという話をお聞きして、エントリーはもちろん奨励オリジンの案内も拝見していたのでなるほどと思いました。

プレイヤーで参加して頂いたた~ゆ~さん、みうあおさん、みなぎさんが非常にカッコよくまた素敵なキャラクターを生み出してくれましたね。ありがとうございます。

色々な表現ができるデッドラインヒーローズRPG

ー今回GMさん含めてデッドラインヒーローズRPG初体験の方ばかりだったと拝見しました。
デッドラインヒーローズは遊びやすいシステムで大好きな作品で私も大好きですが、実際に遊ばれたりリプレイにされたりした感触はどうでしたか。
個人サークル1作目にデッドラインヒーローズRPG選んだ理由などもお聞きできるとありがたいです。

まずなぜデッドラインヒーローズRPGだったのかという話ですが、これはちょっと言いにくいんですが、自分の周りではあまり遊んでいる人がいなくて……。
システム的にも題材的にも非常に面白いと思っていたのでこれは自分の周りにも広めねば! と思ったんですよね。
そこで自分が表現できるのはリプレイだろうということで本を出そうと。
前に友人に「私はアメコミがわからないから」という話を振られたことがありまして。
自分の中では当然Marvelの映画も見てますし、アメコミもごくわずかですが持っていますけれど。ああいった話の流れっていわゆる特撮ノリ……仮面ライダーとかと同じ文脈だと思うんです。
だからこそデッドラインヒーローズRPGは色々な表現ができるぞっていうことも併せて書いていきたかったのはあります。
デッドラインヒーローズRPGはシステム周りでしっかりと『らしさ』を表現できるようになっているので、非常にリプレイなどには纏めやすかったなぁと思います。

ー『らしさ』を表現はわかります。
クエリーやリマークはわかりやすく『らしさ』を表現できていいいルールですよね。

シナリオの構成上、「ここで悩んでほしいんだよ!」「あなたのハンドアウトで特に表現してほしいのはここなんだよ!」というのを伝えられるクエリーはとてもおもしろいルールですよね。
リマークに関しても後付にできるというのも非常にすばらしいと思います。

ーお気に入りの場面やキャラなどのお話も聞いていいですか。
私はふりがな「ズドドドド」とアリスが大好きです。

アリスはイザークの趣味なので気に入っていただけて非常に嬉しいです。
頒布してからツイッターなどで感想をいただけたりしたんですが、みうあおさん演じる愛衣ことオデット/オディールはやはり人気でしたね。
「ズドドドド」は本編にも書いてありますが、みうあおさんが敬愛する冲方丁先生のシュピーゲルシリーズを元ネタにしています。ああいう表現は非常にラノベ的で面白くなっていると思います。

ーみうあおさんさんのイラストは本当に素敵でした。
最近も素敵なイラストアップしてくださっていました。

えっちなのはけしからんですね!(

リプレイ制作ノウハウ

ー『ギャラクティカパワー』はオンセでのセッションをリプレイにされたということで、発言の末尾「(」の表記や、雑談の発言も転載して収録するなど、面白くセッション内容伝える手法なども、とても興味深く拝見しました。

オフラインセッションだと普通に場面として進めている部分のトークと冗談を言い合って笑っているトークが混ざり合って1つのセッションになりますが、オンラインでのテキストセッションはわざとメインと雑談を分けて収録しています。まぁ、これは友人の技法をそのまま丸パクリなのですが。。。
そうするとロールプレイの流れを崩すことなく、ツッコミとか冗談とかを並行して収録できるんですね。
その上でそれを読みやすくザッピングしてまとめたのが本文になります。
元々ソード・ワールドの清松みゆき先生のリプレイや、友野詳先生のルナル・サーガで育った年代なので。
自分の書くリプレイは読みやすさ、楽しさがあってナンボという形で書いてますね。

ー最近公式も同人もリプレイが再評価されている感じがあって楽しいです。
こういうリプレイならではのノウハウ生かされているんですね。

やはりTRPGを何も知らないぞ~という方へのアプローチとして再評価されているのだと思います。
その一端を少しでも担えたらとてもうれしいですね……などと真面目なことを言っておきます。

続巻について

ー今回の『ギャラクティカパワー』は3部作予定の1部目と拝見しました。
続巻も期待していいでしょうか。

参加してもらったプレイヤーさんが非常に乗り気になってくれて。
まだ編集作業をしている中で「次もでるんですかね?」と問いかけられてしまいましたのでしっかり出します。
もちろんツイッターなどでも続編希望はちらほら頂いております。本当にありがとうございます。

ー続巻もぜひ手に入れなければ!楽しみです。

ありがとうございます。早めに収録せねば……!
ただ発行部数はどうしても1>2>3と減らしていくはずですのでお買い求めはお早めに!

『ギャラクティカパワー』ユーザーコンテンツ公開

ーデッドラインヒーローズは公式サイトのユーザーコンテンツの充実ぶりがすごいですが『ギャラクティカパワー』も追加されていたのを拝見して驚きました。
公開は最初から考えていたのですか。

デッドラインヒーローズはユーザーコンテンツのパワーがやはり大きいですよね。
自分も最初からシナリオ部分だけは公開する気でいました。
やはりシナリオは遊んでもらってナンボですし、いわゆる同人誌の立ち読み的な扱いとしてでも公開したほうがプラスになるだろうと。

ーシナリオのまわし方の例としてもリプレイ読んでみたいという流れもできそうですよね。

そうですね。なるべくシナリオ単体でもわかりやすくなるようには書いてありますが。
細かい描写などはリプレイを読むと表現しやすいと思います。
でもまあ、シナリオだけ見ていただいて自分たちの「ギャラクティカパワー」を生み出していただければ万々歳ですよ!

一分間でわかるギャラクティカパワー動画

ー一分間でわかるギャラクティカパワー動画も拝見しました。
プロモーションのお話もお聞きしていいですか。

あれは単純にセッション中に話していた冗談から出来ただけなんですよ!
本当はLive2Dを使ってグランブルーファンタジーのように炎の中にみんなの髪の毛とかが動いて――のようなコンテンツを作りたかったんです。
ただちょっと時間がなくてレイヤーわけがしっかりとできなかったので、Live2Dはまた今度だなと。

ーコミケ前に公開さっれていたのでプロモーションとしてもとてもいいなとおもいました。

意外と自分に届いている感想は少ないので、そのお言葉はとてもうれしいです!
動画はツイッターに上げられる程度の流さで、その短い時間でどのようにインパクトをもって伝えられるか。
それを考えた時にやはりいらすとやさんだったんですよ。
ただ陰陽師の素材が1つしかなくてすごい苦労しましたね。

リプレイ+シナリオというスタイル

ーTRPG界隈の同人誌は、今年はリプレイ+シナリオが増えるのではないかと私の周りで話している方が多いです。
私自身も拝見する側として魅力的な組み合わせなのですが、『ギャラクティカパワー』はまさにそういう同人誌作り手側から見てこの形態はどういう印象ですか。

元々前のサークルでも同じようなりプレイ+シナリオのセットで常に作っていたのですが。自分が買う立場になって考えてみると、シナリオだけの本は読む量が純粋に少ないんですよね。
当然皆さんシナリオをすごく練られているので読みごたえはあるんですが、それは回してみたり回してもらったりしないと楽しさが得られにくいコンテンツだと思っていて。
最近はゲーム実況動画とかもありますが、あれは攻略していく楽しみが勝手にこっちに送られてくるんですよね。
やっぱTRPG本も見る専の方もいらっしゃるし同じかなぁと。

ーそのシナリオの面白さを知るうえで、そのシナリオを作成者さんがまわしたリプレイがあるのはとても魅力的に感じます。

そうですね。こういう風に楽しんでくれ! 俺たちも楽しんだ! というのを詰め込んだリプレイをいつも書けるように心がけてます。……できてるかな。

個人サークルという活動

ーCrackerJackFreaksは個人サークルということですが、イラストは今回PLでも参加されているみうあお( @sha_oh )さんが担当されているということですが、それ以外のほとんどすべての作業はいざーくさんがされているということでしょうか。
今回の特集自分でもリプレイ作ってみたいという方にもみてもらえると思うので、実際の作業内容もふくめて、個人サークルの活動について教えていただけますか。

編集後の誤字脱字やシーンの不整合――たまに前後の発言を入れ替えたりもするので――などの指摘は参加していただいた方は全員が協力していただいています。
イラストは今回はみうあおさんに全てお願いしておりますので、自分は行動順部分やエリアの図を作ったりしただけですね。あとロゴか。
ざっと纏めてみると、

①シナリオ作成
②日程調整
③収録
④リプレイ本文編集
⑤並行してロゴ作成と挿絵の発注
⑥InDesignに流し込み
⑦タイトルやシーン、太字など編集
⑧表紙カバーなどを作成
⑨印刷所に入稿
⑩ホームページ作成

……今回はそれに併せて動画作成がありましたか。こう見ると意外と色々やってますね、自分。
割りと自分が暇人&凝り性なのでこんな感じになっていますが、今はロゴなども面白いフォントやフリーデザインなどがあるのでそういうのを使うと簡単にできると思います。

ーまさに獅子奮迅の活躍ですね。
この工程はこれからリプレイ作ろうと思っている人にも参考になりそうです。

自分はTRPGのサークルさんがたくさん増えるといいなぁと思っているタイプなので。
参考になるかはわかりませんが、一つの例としてお力になれれば幸いです。

TRPG歴や同人活動歴

ーいざーくさんのTRPG歴や同人活動歴もお聞きしていいですか。

同人誌ははるか昔に友人とちょこっとやってたりやってなかったり。中学・高校時代くらいですね。
同じくらいの時期……高校時代にちょうどドラゴンマガジンを買っていたのでTRPGの部活にはいりガープス漬けの日々を過ごしていました。
大学~社会人数年目までは実プレイからはちょっと離れて、好きだったシリーズのリプレイの読み専とかになってましたね。
4~5年前から前のサークルで活動を開始して、いつのまにやら毎年コミケに併せて本を出すようになっていました。

ーTRPGの部活!魅力的な響きです。
ガープス私も遊んでいました。

今でも何も見ずにルナルのキャラクターは組めます!
授業中とかにノートにキャラクターシート書いていたクチですから。

今後の予定

ー最後に今後の活動の予定などきかせていただけますか。

ギャラクティカパワー2もそうですが、あとはブラッドムーンのサプリメントのギルティウィッチーズも広めていきたいので1冊書きたいですね。
シノビガミも先日冒険企画局様の公式でのエラッタにアップデートが入りまして、まだまだシノビガミもやる気あるからね! という姿勢が見えたので。新刊など何か新しい動きがあったらひょろっとシノビガミに出戻りするかもしれません。
ただあんまり同人誌作成に注力すると今度は遊ぶ時間が減るので……適度に遊びながら同人誌も出したいな~くらいの予定にしておきます。
あと現在息子が7ヶ月くらいになりまして、妻に育児の面でかなり冬は迷惑をかけたので、仕事と遊びと家庭とうまくバランスは取っていきたいと思います。

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